第119回 「年金保障はどうなるのか」
Author : セルナジャヤ 蛇草
Posted: 2015-06-12 00:00:00 | Category: 時事速報インドネシア
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新規定はすでにおおむねの内容が定まっており、年金保障の負担額についてのみ検討が続いている状況です。BPJSは従業員の給 与の8%を負担額として提案しており、内訳としては5%が会社負担、3%が従業員負担となります。この負担額であれば、56歳以降、月々に給与のおよそ 40%を年金として受け取れる試算だそうですが、会社は年金保障の他にも、労災、死亡、高齢保障を負担しており、この7月からは延期されていたBPJS KESEHATAN(健康保障)も負担しなければなりません。特に従業員を多く抱える会社の負担は大きく、財務省や経営者協会はBPJSの提案する8%よ りも低い金額を提案しています。
労働大臣は「会社は例外なく全ての従業員をBPJSに加入させること」と話していることから、外国人も 例外なく年金保障に加入しないといけない可能性があります。15年以上にわたり年金保障の負担額を支払った場合には56歳から年金を受給できますが、15 年未満の場合は高齢保障のように一括で年金を受け取ることになるそうです。そのため、外国人もそちらのスキームに当てはまるのかもしれません。また、56 歳以上で働く従業員も年金保障を受け取りながら、支払わなければならないのかなど、規定の内容が気になるところです。
以前の JAMSOSTEKでは、1992年より施行されたにもかかわらず、今日まで20年以上かけても思うように加入者を増やせなかった背景があり、BPJSで は労働局などに報告し、罰金や行政処置を課すことができる監督官を配置し、加入を促す意向です。日系企業は近く発令される新規定に注目し、またBPJSの 取り締まり動向にも注意を配りながら、対応を検討していきましょう。
Author : セルナジャヤ 蛇草
Posted: 2015-06-12 00:00:00 | Category: 時事速報インドネシア
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第119回 「年金保障はどうなるのか」
BPJS KETENAGAKERJAAN(社会保障)の全面的な実施開始まで残すところ3週間に迫るなか、政府からはいまだにJAMINAN PENSIUN(年金保障)に関する新規定が発令されていない状況です。しかしながら大統領や労働大臣は遅延することなく、予定通り7月1日から施行する 姿勢を貫いており、会社は短期間のうちに対応に迫られる可能性があります。そのため、今回は年金保障について、すでに出ている情報についてお話したいと思 います。新規定はすでにおおむねの内容が定まっており、年金保障の負担額についてのみ検討が続いている状況です。BPJSは従業員の給 与の8%を負担額として提案しており、内訳としては5%が会社負担、3%が従業員負担となります。この負担額であれば、56歳以降、月々に給与のおよそ 40%を年金として受け取れる試算だそうですが、会社は年金保障の他にも、労災、死亡、高齢保障を負担しており、この7月からは延期されていたBPJS KESEHATAN(健康保障)も負担しなければなりません。特に従業員を多く抱える会社の負担は大きく、財務省や経営者協会はBPJSの提案する8%よ りも低い金額を提案しています。
労働大臣は「会社は例外なく全ての従業員をBPJSに加入させること」と話していることから、外国人も 例外なく年金保障に加入しないといけない可能性があります。15年以上にわたり年金保障の負担額を支払った場合には56歳から年金を受給できますが、15 年未満の場合は高齢保障のように一括で年金を受け取ることになるそうです。そのため、外国人もそちらのスキームに当てはまるのかもしれません。また、56 歳以上で働く従業員も年金保障を受け取りながら、支払わなければならないのかなど、規定の内容が気になるところです。
以前の JAMSOSTEKでは、1992年より施行されたにもかかわらず、今日まで20年以上かけても思うように加入者を増やせなかった背景があり、BPJSで は労働局などに報告し、罰金や行政処置を課すことができる監督官を配置し、加入を促す意向です。日系企業は近く発令される新規定に注目し、またBPJSの 取り締まり動向にも注意を配りながら、対応を検討していきましょう。