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第60回 「プアサ」
Author : セルナジャヤ M
Posted: 2010-07-09 00:00:00 | Category:
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第60回 「プアサ」

早いもので、8月はプアサ(イスラム教の断食)、9月にはレバラン(イスラム断食明け大祭)が控えており、従業員にとっても、企業にとっても、一大イベントが続きます。
赴任して間がなく、初めてプアサの時期を迎える日本人は、特に対応に戸惑われると思われます。

 ◇従業員の体調に注意 業務への影響を防ぐ

  プアサとはレバラン前の約1カ月間(ラマダン月)に行う断食のことで、日の出から日没まで、一切の飲食、喫煙、厳密に言うとつばを飲み込むこともできませ ん。自己修練、精神修養をし、貧しく空腹な人の気持ちを知るなどの意味があります。普段は敬虔(けいけん)でない人も、この1カ月間はまじめに義務を果た そうとするほど重要な月であるのです。

 本来は自分の意思で行う修行なので、プアサを行っている者に対して神経を使う必要は特段ないとされていま すが、多数のイスラム教徒を従業員として抱える企業では、日没のブカ・プアサ(断食明け)までに従業員が帰宅できるよう就業時間を早めたり、昼食時間を短縮し、その分終業時間を繰り上げるなどの対応を取られているところも多くみられます。

また、カラオケ、ディスコ、ビリヤード場などの娯楽施設も特定期間に 休業(一部は営業時間を短縮)します。

 この期間は、特に管理者の方から、「体調不良で病欠者が増え、生産活動に支障が出る」「従業員にやる気が ない」とよく聞きます。プアサを理由とした注意は避ける必要があるため、日々の体調管理を怠らないよう呼び掛けるなど意外に対応は難しく、ある程度の業務 への支障はやむを得ないものだと思われます。またイスラム教徒の前でたばこを吸わない、飲食を控える、断食明けの時刻には水が取れるよう配慮する、などの 気配りも必要となります。

 暑い中で仕事をし、長時間にわたって水が飲めず、睡眠不足が続く結果、特に工場の作業員や運転手は注意力が低下し、作業中に事故が起きる、仕事が荒くなる、ということもあり得ます。日本人の工場管理者の中には、事故を未然に防ぐために従業員の様子を見て回り、明らかに体 調を悪くしている従業員を休ませるという方もいらっしゃいました。

 わたしも以前、「自分がどこまでできるのか」とプアサを試したことがありますが、1週間も続かず断念しました。眠気が襲い、おなかがすくため、集中できなかったことを覚えています。そのため、断食に耐え、全うするイスラム教徒に尊敬の念を抱きました。
 宗教に理解を示し、寛容に対応することがインドネシアの人とうまく付き合う秘訣(ひけつ)であり、宗教に触れる機会が少ないわれわれ日本人にとって、プアサはよい機会になるかもしれません。


                                  時事速報インドネシア便掲載
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