asd

インドネシアでの就職・転職ならセルナジャヤ
header element新着お知らせ一覧
第10回 最低賃金と“春闘”
Author : セルナジャヤ 高橋
Posted: 2005-12-08 00:00:00 | Category:
Share this post :

第10回 最低賃金と“春闘”


今年も早いもので、もう12月。12月といえば、インドネシアでは“春闘”の季節と言われているように、各地方政府が新年1月1日から実施する最低賃金引き上げと同時に、ほとんどの企業が従業員の賃金引き上げを行います。

◇石油燃料値上げ影響、労使ともに悩みの種

  以前、賃金引き上げを検討する際に最低賃金の引き上げ率が重要な目安になっているとお伝えしました。最低賃金額は各州、各県など地方政府ごとに決定されて いるので、当然上昇率も各行政区分によって異なります。「2006年は、石油燃料の高騰に
反映し2ケタは下らない」と言われていたように、例えばジャカル タ特別州の最低賃金は15.07%アップの81万9100ルピアと決定されました。労働組合側との交渉がうまくいかず、いまだに決定されていない地域もあ ります。

 今年10月1日の石油燃料価格の引き上げとともにバスなどの公共交通機関の運賃も大幅に上がり、労働者が「賃金の15-50% は交通費が占めており、苦境に陥っている」と訴えている記事を読んだことがあります。

一方では、「労働者の要求通りに最低賃金を大幅に引き上げると、企業 の負担が莫大になり解雇が増える」「正社員採用が減るのでは・・・」と懸念されており、06年賃金交渉は例年以上に企業にとっても労働者にとっても頭の痛 い問題となっているようです。

 幾つかの日系企業のご担当者に06年の賃金引き上げについてお聞きしたところ、
「うちはパーセンテージを 目安にした昇給はしておらず、いくらアップと言うように金額基準で昇給を行っているから、あまり最低賃金上昇率には影響されない」と言うところや、「交通 機関の値上がり後、昇給時期を待たずに交通費支給を増額した」「06年の昇給は、マネージャー・レベルの昇給率で悩んでいる」と言うところもありました。
特に製造業においては「正社員をこれ以上増やせない」とオペレーターのアウトソーシングをオプションとして検討している企業も増えているようです。

 レバラン(イスラム断食明け大祭)などの大祭手当支給後に退職や転職する傾向がありますが、昇給に納得・満足しなかった労働者がより良い待遇を求めて退職や転職する傾向もこの時期に多く見られます。

 昇給後の摩擦のない円滑な労使関係を保つためには、従業員との日頃からのコミュニケーションや労働組合との頻繁な話し合いだけでなく、同業者、同じグループ会社内、工業団地内での情報交換も重要な参考要素となるのではないでしょうか。

時事速報インドネシア便連載

アクセス
map location

55th Floor Menara Astra Building.
Jl. Jend. Sudirman Kav. 5-6,
Jakarta 10220, Indonesia.

Tel : (62)-21-5059-5020

私たちは世界で活躍するOUTSOURCING INCグループの一員です。