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第11回 まだまだ続く“春闘”
Author : セルナジャヤ 高橋
Posted: 2006-01-13 00:00:00 | Category:
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第11回 まだまだ続く“春闘”


新年を迎え、新たな気分で…と言いたいところですが、「カレンダー通りの休みだった
ので、お正月気分が全くしない!」と言う方も多いのでないでしょうか?  
今年は元旦が日曜日だったこともあり、またイスラム教徒が大半を占めるインドネシアでは、レバラン(イスラム断食明け大祭)が日本でいう「正月」のよう なものなので、
今年は日系企業も2日から通常通り営業しているところが多かったようです。

 ◇最賃の2ケタ上昇率、全員適用の義務なし

  インドネシアで1月1日といえば、各地方政府が最低賃金引き上げを実施し、それと同時にほとんどの企業が従業員の賃金引き上げを行いますが、中には賃金引 き上げ交渉が決裂したままの企業もあります。「新年早々頭が痛い」とおっしゃる日系企業の社長の方にお会いし、詳しくお聞きしたところ、ローカルマネ ジャーとの交渉が決裂しているとのことでした。

 この企業は、労働組合のない従業員100人未満なのですが、初代社長の時代から昨年度ま で、すべての従業員に対して、最低賃金引き上げ率と同じ上昇率で昇給してきたそうです。その結果オペレーターやスタッフとマネジャーの給与差が拡大する一方、毎年マネジャーは著しく昇給しているとのことです。特に2006年度は最低賃金引き上げ率が2ケタになったことで企業の負担が大きく、このマネジャー の遅刻が多かったこともあり、最低賃金引き上げ率以下の昇給率を提示したところ納得せず、交渉が決裂しているそうです。

 確かに昇給の際 には最低賃金の上昇率が重要な目安となっています。「すべての従業員に対して同じ上昇率で昇給しなければいけない」という法律があるわけでもありません が、以前昇給に納得しなった従業員たちがストを起こしたこともあるそうで、より慎重になっているようです。このマネジャーは「石油燃料値上げの影響を受 け、特に交通費の負担が大きくなったのに××%だけでは不公平。今まで通りに昇給しないのは納得できない!」と反論しているそうです。この企業の場合は上 昇率で決裂しているだけでなく、会社の方針変更のため、さらに難しい状況になっているのでしょうが、昇給率については、基本給のみ対象になるのか、それと も手当も含まれるかによって差が出てくるでしょう。また賃金だけではなく、福利厚生の充実化を前提に交渉する方法もあります。

 交渉する 際には、まずその人材のパフォーマンスを評価し、会社にとってそれだけ
昇給する価値があるかを判断することが最も重要なポイントだと思います。
「××%以 上は無理」とするならば、その理由をきちんと説明することも必要でしょう。
それでもそのマネジャーが不満とするなら、会社を辞めてしまうことになるかもしれません。某企業の担当者が「うちはこれ以上の昇給は無理なので、納得できないのなら仕方ありません、と伝えている」と言っていたのが印象に残っていま す。

転職率の高いインドネシアでは、業務の分担を明確にするなど、その人材が急に辞めても対応できるようにしておくことも大切なことだと思います。

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