第76回 「ジャムソステックとは?」
Author : セルナジャヤ 森
Posted: 2011-11-16 00:00:00 | Category: 時事速報インドネシア
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第76回 「ジャムソステックとは?」
ジャムソステック(JAMSOSTEK)と聞いて、「従業員が加入している保障制度」と理解はしているものの、どういったものかはピンと思い浮かばない日本人在住者も多いことでしょう。果たしてジャムソステックとは何なのでしょうか? ジャムソステックとは、国営ジャムソステック社が運営する労働者社会保障制度を指し、以下の四つのプログラムから構成されます。 プログラム名 会社の負担比率 〔加入条件〕 原則として「全従業員の合算した月収が100万ルピア以上である」「従業員が10人以上」という規定はありますが、ジャカルタの給与相場から考えると、1人目の雇用より加入は必須という理解になります。 〔問い1〕誰に加入手続きを行わせれば良いのか? 当初雇用する1人目の従業員に行ってもらうことが良いでしょう。通常は総務課で対応することが多いため、人事・総務、または秘書として雇用した従業員が、ジャムソステック社へ問い合わせ、手続きを行うのが通例です。 〔問い2〕全ての企業が従業員に加入させているのか? 残念ながら、現状は日系を含む外資系企業や一部ローカル系企業のみの加入にとどまっており、全ての企業で導入されていませんが、本来は上記〔加入条件〕を満たす事業体および雇用主は加入させなければなりません。 〔問い3〕健康保障で十分な医療を受けることができるのか? 残念ながら十分とは言えません。加入していれば治療および薬代は一部を除き全額政府負担となりますが、治療を受けることができる病院が指定されており、受ける治療のレベルも最低水準となります。言わば「最低限の保障」と考える必要があります。そのため人事と相談の上、会社として従業員に安心して働いてもらうための対処を考慮しなければならないでしょう。 〔問い4〕外国人も加入しなければならないか? 日本から出向する駐在員の場合、日本で社会保障に加入している証明があれば不要です。ただし、日本での証明ができない場合はジャムソステックへの加入が必須となります。 ◇会社設立当初の企業の対応 会社の設立、従業員の雇用、設備の導入などで当初の1~2年は準備に大忙しと言えます。そのため、当初は会社の医療制度を検討する間もないのが現状で、最低限の対処としてジャムソステックの加入を急ぎます。その後、営業や生産活動が行われる1~2年後にようやく、福利厚生の充実を図っています。 まずは会社の人事、またはコンサルティング会社や日系他社に相談されると良いでしょう。 |